06-4862-7349

〒530-0001
大阪市北区梅田1-11-4
大阪駅前第4ビル923号

仕組みで稼ぐ社長の視点 第39回目:「社長は既存事業の権限委譲と仕組みの見直しメンテナンスを怠らない」

ある日、A社長との今後の経営方針の打ち合わせの際にあった下記の会話
からスタートしました。

「三好先生、ここ最近になって、会社には、週1回出社するかしないかぐ
 らいになりましたが、課長がしっかり、業務を回してくれていいます」

「そのお陰で自分は、将来に向けて準備できる時間が確保することができ
 て、目の前の利益だけでなく将来に向かって進んでいる実感があります」

社長が目の前の仕事に追われて、新規開拓、新商品開発、社員教育など将来
に向かって自社のが良くなることが実感を得ることなく時間だけが経過する
ことで、焦りや苛立ち不安に押し潰されそうになっている経営者は沢山いる
のではないでしょうか。

まさにA社長も数年前までは、日々の業務に追われて、解決してもまた問題
が発生して、解決する日々の繰り返しの状態でした。

当時の社長は業界的にも年齢が若いこともあり、経営やマネジメントについ
ての経験も不足していました。

A社長は、自分の成長が会社の成長であると考えて、先輩経営者に教わったり
経営者セミナーに参加して、経営ノウハウを身につけていきました。

定期的に会議を実施してこなかったので、新たに会議を導入したり、会社の
ルールを決めたりと様々な取り組みを導入してきた結果、会社の業績も、社員
組織の成長も確実に良くなってきている実感がありました。

会議を実施したり、少しずつ社内に制度、仕組みが構築されることで会社の
業績も向上し、社長が現場にでなくても社員で業務が回る状態になってきま
した。
 
A社長は、自分がいなくても、既存事業の業務は問題なく回ると判断し課長
に権限を委譲して現場を任せるようになり、新入社員が入ってくるまでの
最初の数年間は、問題なく現場は回っていた。

しかし、事業が拡大傾向にあり、現場の数が増えてきたタイミングで新入
社員を数名採用して現場への配属となって少ししてから、トラブルが続出
してきて、これは、非常事態であるとA社長が判断し、現場に戻り、なぜ
このような事態になっているのか原因を追求していくとその全容が明らか
になってきました。

これまで、社長が直接的に育成してきた社員であれば、社長の目の届く
範囲でマネジメントすることがでましたが、新入社員に関しては、社員
が社員を育成、マネジメントする時期になると組織におけるトラブルが
発生します。

まさにA社長も、その状態に組織が陥っており、解決に向けて現場の業務
内容の見える化、業務内容と役割の明確化、社員育成の基準の設定とこれ
までは曖昧だった業務内容を見える化と社員の役割を明確に決めました。

既存事業を社員に任せる時の基準として、特定の人物でしか運営、マネジ
メントできない状態にならないように共通言語化、文章化、ルール化して
いくことが重要になります。

仕組みだけは現場は回らないことは事実であり、仕組みや基準がない組織
においては、社長と特定のベテラン社員の間では、これまでの経験を通し
て、言語化、ルール化されていない感覚的な意思疎通で通じたことが同じ
ように新入社員が理解できるかと言えば、それはできません。

社員に既存事業を任して、問題なく運営できているように表層的に見えて
も実際の仕組み等の内部を見た時には、多くの問題を抱えていることが現
実的な現状であると思います。

社長は、特定の人物に既存事業を任せるだけでなく、その次の世代にも継承
できるように仕組み化して、社長の大きな役割の一つとして、定期的にその
仕組みが通用しているのかをチェックすることが組織を安定的に成長させて
いくために必要なことになります。